ソーシャルワークの視座に立った「8050問題」について思う―― 小平裕子(コビラヒロコ)

ソーシャルワークの視座に立った“『8050』問題”について 思う

私は小平裕子と申します。 アメリカ合衆国のハワイ州認定のソーシャルワーカーの免許取得し、オハフ島の地域ベース、特に⾼齢者と障害者が対象で(障害者は全ての障害者が社会で⾃⽴⽣活を希望される全ての方が対象で、個別の対人援助、社会資源構築、そして地域連携そして人権擁護の役割を通して約20年貢献してきました。、現在は住居拠点を実家である鹿児島県日置市に移してソーシャルワーカーとして、日本のソーシャルワーク専門職実践的教育事業を公益財団法人神戸医療国際交流財団の特別事業として立ち上げ、同財団特任研究員としてその活動を推進しています。
ソーシャルワークは、『個人|グループ|コミュニティ|が社会的機能を強化する、又は回復するため、その目標に有利な社会的環境を整える働きである』と定められている実践に基づく専門職であり、そして科学的な根拠に基づく学問であります。(1973年にアメリカ全国ソーシャルワーカー協会定義)前置きが長くなりましたが、さっそく本題の課題について、小平裕子の専門職である視座に基づいた、限りなく客観的な立場から下記の通りお伝えしたいと思います。

『8050』問題』―ひきこもりの状態、まずはこの社会的な提示のあり方に非常に重大な課題が有ると思います。どういう事かと言うと、近年連続して起こっている悲惨な刑事事件が『ひきこもりの状態にある』事が原因であるかのかのように偏見された見方、その根拠などないというのに、そのように理解されている点です。 ソーシャルワークの核となる価値基盤の視座に立ち、この現実を捉えると、その個人それぞれの個々に対して、まずは社会・心理的、経済的、そして政治的な側面に慎重な配慮がなされていない!こと、それは人権の尊厳が損なわれていることになると言えると思います。このことを社会全体で認識出来ていない、日本社会の現状こそが問題であると私は思います。

私は今年11月はじめに鹿児島市で『8050』についてその意味を深く知る機会(シンポジウムー『8050』問題ネットワーク設立のため)をいただきました。そこで京都からのゲストスピーカーで一般社団法人全国家族市民の会エスポワールの山田孝明さんが、『8050』についてその奥深い真実を、彼自身のその当事者への家庭訪問活動記録をもとにお話してくださいました。私は愕然としました。あ〜そう言うことだったのかと。それと私自身が非常に気になっていた日本におけるソーシャルワーク、その専門職のその現実と繋がったように思います。

私は現在のところ日本の社会の中でソーシャルワーク実践する機会が与えられていないというよりも、そのような機会がありませんので手探りの状態ですが、日本の福祉の現場について、また生活上お困りなことで社会で孤立しているように感じている人々について、本当に知りたい、学びたい。一体何が起こっているのか? 表面的な症状だけや、それに関わる事件が平気で報道されるめちゃくちゃな倫理的現状(秩序など保たれていないような)を理解出来ずにいたそのように感じておりました、予想はしていましたが。
そこで山田さんの家庭訪問記録のことに戻りますが、彼のお話はその訪問された方々からの真実の声が聴こえてくるような感じでした、そして個人的に関わってこられた当事者の方々について全体的に観えてきました。彼らは私がアメリカ合衆国、ハワイ州オアフ島の現場で日々、専門職の実践的力量を慎重に活かして介入してきた当事者の方々と共通する現実に直面されいると言うことです。それは日本ではまだまだ社会福祉教育の過程で訓練がほとんど皆無であると思われる、メンタルヘルスの対応対処、その専門職介入が必要とされていると言うことです。明らかに専門職の専門性を活かさなければ、まずは関係性を築いていくこともむずつかしい支援であると言うことです。それを当事者の親の市民の会の方々でその現場の介入を担わないといけない、また自治会では民生委員の方々までボランテイアレベルで公にそれが任されている?その日本の社会福祉制度のあり方に危機感を覚えるしかありません。このままではどうなるのでしょうか?想像するだけでもすごい現実になりそうです、それしか今は表明することができません。
私がこれまで集められた情報、その限られた情報ではありますが、この『8050』現象についての理解では、『当事者』とされる『ひきこもりの状態』である方々を一国民ではなく、“『引きこもりの状態』の人々と家族”」という当事者抜き、ひとまとめされたしかも『それが社会問題である』ベースで行政は『ひきこもり対策推進事業』という解決策を、ひとまとめに社会福祉的な理論のような根拠なのかに基づき、抽象的に図面だけで綺麗にまとめられている計画図で止まっている、がしかし肝心なその計画を実装出来るだけの専門職ソーシャルワーカーの育成には及んでいない。厳しく申し上げると社会福祉政策はその他も同じように専門職レベルでの介入が欠けている『誰でも出来る』レベルのソーシャルワークに止まっているそのように理解せざるおえない、この今の社会の現状(結果)に象徴されているのではないでしょうか?
私がこの時点で申し上げたいことは、この『ひきこもり状態』のお一人お一人の経験は、それぞれ独特であるということです。それが当たり前であり個性であるから普通であると思います。 `『8050』の社会の現象は国民一人一人が関わる社会的課題であると思います。だけれどもまずは一つ一つのケースを数だけの統計に留まることなく、そのケース詳細を具体的な真髄を分析して、最大に肝心な問題提起、何が問題であるのか?その根本的な解明を現実化することである、それは真剣に『8050』を当事者を中心とする価値に基づき、当事者から一番近い支援グループから、例えばですが具体的な対応計画の提案をいただきながら、その推進を始めていくと覚悟を決めるそのような態度に改めることであると思います。もちろんそのために実際に動かしていけるだけの予算も含めて、またその社会的政策の実装を専門とするべき社会福祉士・精神保健福祉士の実践的教育の改革を実現していくこと。今までのような人間力または情熱的なボランティアレベルで丸投げ、要するに問題提起がないままで、専門職の介入ないまま、今までのような同じようなやり方では、この社会的現象は深刻化するばかりです。

またソーシャルワークは学問であります。また実践に基づく専門職である、この意味について真剣に深く掘り下げて考える時期、その本格的普及の時期が来ていると私は信じているので、私が出来ることを日々続けようと思っています。私の出来ることは、ソーシャルワーカー、その実践者としてきた20年間のキャリアを十分活かした、『ソーシャルワーク探求塾』を全国レベルに広げていくことです、最終的に行政との共同による戦略的提案をしていきそれが実際に実現していけるだけ、行動していくことだと思います。今現在の日本社会の中で構築されてきた社会資源を最大限に効果的に活かしていくことが重要であると考えています。

その現実的なソーシャルワーク実践に注目した育成事業を公益財団法人神戸医療国際交流財団が主体となり、推進させていただいてます。 今現在日本で社会問題とされている表示されている『ひきこもり』、『認知症』、『児童虐待』、『孤独死』、『ゴミ屋敷』あくまでもこれらは表向化している問題から出てくる症状でしかないということです。要するにこれら一つ一つを専門職を活かした根拠を明確に問題提起その追及する決心をすることであると思います。 誰でも出来るソーシャルワークの実践になっているこの社会的な現状を変革するために、私たちソーシャルワーカー、社会福祉制度を実装していけるほどの専門職の育成を強化していくことだと思います。大きな希望と日々の最善を尽くしたいと思います。
ソーシャルワークの視座により実践が定まるその専門職の価値基盤、価値と原則に基づくところのコードオブエシックス、日本語であれば倫理綱領になるのでしょうね。この実践の基盤を日本においても厳しく確立していかなければ、今までのような社会福祉の結果に終わるのではないでしょうか?
ソーシャルワークプロジェクト(日本―ハワイソーシャルワーク実践教育プロジェクト):福祉専門職を対象とする専門性のある実践向上を目指す3つのプログラムを推進:1)ソーシャルワーク探求塾;2)ハワイ5日間実践的ソーシャルワークセミナー;3)持続的実践的なサポートコミュニテイーづくり。 目指:未来日本国民の社会福祉『地域共生社会』の実現に向けて上記を実施する。 これを通して福祉専門職であるその同士が繋がり、また国際的バリアも解放することで専門性向上の機会を得ること。 また持続的に繋がる福祉専門職の仲間同士のオンラインネットワークを開発・見直し・効果をエビデンスとして出していく。 人の生活の課題への取り組みを推進する、また社会的機能回復に貢献すること。 このようなソーシャルワークを通して『我ごと丸ごと』社会的価値に基づき共同するリーダーシップ育成を推進していくことを根ざし目指しています。

 

小平裕子、ソーシャルワーカー(ハワイ州ソーシャルワーカー免許取得番号2274) 鹿児島県日置市東市来町湯田3088−4

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