東京の大手の新聞記者から電話をもらった。8050問題を背景にある「二人の変死体」を調べていると。私の著書・親の死体と生きる若者たちを読まれたようで、「もう、手遅れだ」という記述が印象的だっと教えてくれた。事件性がなければ警察発表はないだろう。今年の4月ごろ京都市の桂(西京区)でメンバーさんからの連絡で80代の母親と50代の息子さんが亡くなられていたと。発見されたのは死後10日後だろうとおもわれる。もしそうならば屋根の下であっても「野たれ死」に等しいかもしれない。私たちが気がつかないだけで、いたるところで草木が朽ち果てるように亡くなっている人がいるだろう。背景には自立を目指した子供と自立させられなかった親たちの壮絶なひきこもりの苦悩を感じられる。8050問題を貧困問題という人は いわゆる上からの目線で、貧困問題の施策では解決できないだろ。だから私は「もう、手遅れだ」と書いたのだ。